ヒートショックに気をつけよう!
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ARTICLE健康 コラム|記事
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今回のテーマは「L-カルニチンは脂肪燃焼を高める?」です。ぜひご覧ください。
ダイエットサポートやウェイトコントロールを目的としたサプリメントに配合されている成分にL-カルニチンがあります。
L-カルニチンは、体内でL-リジンとL-メチオニンという2つのアミノ酸から合成されるビタミン様物質ですが、いったい体内でどのような働きをしているのでしょうか。
私たちは、L-カルニチンを食肉などの食品から摂取するほか、主に肝臓で生合成しています。
体内に摂取、あるいは生合成されたL-カルニチンは、小腸から吸収され、血液に乗って筋肉細胞に運ばれるとその中のミトコンドリアで機能を発揮します。
ミトコンドリアは、酸素を使ってエネルギーを生み出す細胞内小器官で、例えるならば、エネルギーを作り出す発電所のようなところです。
この発電所(ミトコンドリア)に運ばれる主な燃料は、ブドウ糖の代謝物であるピルビン酸と長鎖脂肪酸の2種類があります。
因みにですが、長鎖脂肪酸に分類される脂肪酸には、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸があります。
ピルビン酸と長鎖脂肪酸がミトコンドリアに運ばれるとき、ピルビン酸は自由にミトコンドリアを覆っている膜を簡単に出入りできるのですが、長鎖脂肪酸はL-カルニチンと結合した形でのみ通過することができるという特性があります。
つまり、L-カルニチンは長鎖脂肪酸をミトコンドリアに運ぶのに必要不可欠な物質なのです。
ミトコンドリアに入った長鎖脂肪酸は、β酸化(脂肪酸を酸化して脂肪酸アシルCoAという物質を生成し、そこからアセチルCoAという物質を取り出す代謝経路のこと)した後、クエン酸回路(エネルギーを生み出す回路)に入り、エネルギーが作られます。
ドイツのロストック大学の研究では、L-カルニチン3,000㎎を10日間摂取すると脂肪燃焼が促進されるということが証明されましたが、この試験で、2つの課題が残されました。
一つ目は、補給したすぐの脂質がエネルギーになったのであって、もともと体内に蓄積された内因性の脂肪が燃焼されたかどうか、が明らかではないこと。そして二つ目は、3,000㎎という大量のカルニチンを摂取しなければ脂肪燃焼が促進されないのか、という点でした。
その後、日本でも臨床試験が行われ、L-カルニチン500㎎を4週間摂取した場合、体重の減少と血中中性脂肪の低減が確認されています。
また、内因性の脂肪に関しても臨床試験が行われました。
空腹時の被験者に対してL-カルニチン750㎎を摂取してもらい、30分間の自転車漕ぎ運動を行った後、呼吸商(RQ)(呼気ガス組成を分析してエネルギー源として糖質が多く使われているのか、脂質が多く使われているのかを推定する実験方法)で調べた結果、糖質よりも脂質が多くエネルギー源として使われていることが解りました。
空腹時に試験を行ったことにより、もともと体に蓄積された内因性の脂肪が燃焼していることも証明されました。
L-カルニチンが脂肪燃焼に役立つ成分だということはお判りいただけたかと思います。
但し、さらに効果を高めるためには以下の条件が必要かと考えられます。
・L-カルニチンを500㎎~1,000㎎摂取すること
・小腸から吸収されて血液循環に乗り、細胞内のミトコンドリアまでたどり着くこと
・運動前、活動前に摂取すること
・30分以上の有酸素運動を併用すること
・長鎖脂肪酸を摂取しすぎないこと
羊肉 167.8㎎/100g中
鶏レバー 94㎎/100g中
牛肉 76㎎/100g中
ハム・ソーセージ 28.7㎎/100g中
豚肉 21㎎/100g中
今回は、以前、Jリーガーからウェイトコントロールの相談をいただいた時にご協力いただいた原料メーカーさんの「L-カルニチンの即効性」という文献を参考にL-カルニチンのメカニズムをご紹介させていただきました。
L-カルニチンは、現在も、筋肉疲労を軽減する効果や精子を増やす効果など様々な研究が進められています。
今後も目が離せない健康素材です。
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