Archive for 10月, 2014

「食」と「呼吸」は一体

Posted by

食と呼吸とは全く関係ないように思われていますが、ミクロの世界では密接に結びついています。今回はその密接な関係について説明したいと思います。

ミトコンドリアは何をしている?

私たちの体は、60兆個の細胞からなっているといわれています。その細胞の一つ一つの中に、数百個から数千個ものミトコンドリアと呼ばれるいわば共生生命体があります。
この数百、数千ものミトコンドリアたちはいったい何をしているのでしょうか?
実はミトコンドリアは私たちのすべての活動を支えているエネルギーを取り出してくれています。
では、それはどのようなエネルギーなのでしょうか?それは水素と酸素が化合して水となるときに出るエネルギーです。
皆さんが中学生の時に理科の実験でご存知のエネルギーですが、さて、この時の水素は、どこから来るのでしょうか。
この水素は、食物のデンプン、糖質、脂質、たんぱく質、アミノ酸などの分子が持っている水素です。そして当然、酸素は私たちが吸った空気の中にあったものです。

「食」と「呼吸」

つまり、「食」と「呼吸」が一体となって、体はエネルギーを作っています。だから、食生活と呼吸とは切っても切れない関係にあります。
理科の実験でご記憶のとおり、水素と酸素がそのまま結びつくと爆発的に高温になってしまいます。ところが体の中では、体温という非常に低い温度で水素と酸素が結びつきます。なぜこのようなことができるのでしょうか。

それは、カラダの中には様々な化学反応を助ける酵素があるからです。そして、酵素の働きを助ける補酵素というものがたくさんあります。私達がよく知っている補酵素といえばビタミンです。生きている体に絶対ビタミンが必要なのは、補酵素がないと酵素が働けないからです。
また、エネルギーを作り出すためには、鉄や硫黄やマグネシウムなどのミネラルもなくてはなりません。鉄は、酸素を運ぶヘモグロビンに含まれていますし、硫黄やマグネシウムはエネルギーを作り出す現場であるミトコンドリアの中にあります。

私達が生きていくためには、エネルギーを作り出す以外にも、さまざまな化学反応が行われていますが全てにおいて酵素と補酵素とミネラルがなくては行われません。
さて、皆さんよくご存知の健康食品のなかに、コエンザイムQ10があります。この名前の、「コ」は補う、「エンザイム」は酵素という意味です。コエンザイムQ10も、ミトコンドリアの中で活躍しています。そして、呼吸とは切っても切れない深い関係をもっている補酵素の一つなのです。

日本人の体質に合った食べ物の重要性

Posted by

日本人にはその体質に合った食べ物があります。食の質を考えながら摂取し、それでも足りない栄養素があるならサプリメントで補うというのが理想

「サプリメント」というと、人それぞれ色々な解釈があると思います。
ある人は万能薬のように捉えていたり、ある人はビタミン剤のことだと思っていたり、またある人はその存在そのものを否定していたり・・・。でもサプリメントが食品である以上それは当たり前かもしれません。誰にでも食べ物に好き嫌いがあるのと一緒です。

私たちサプリメントの開発・販売に携わる者たちでも、それぞれに解釈が違うと思います。苦節を経て完成した製品を我が子のように紹介する者、かたや単なる商売道具としてクールに考えている者と、様々でしょう。

私は大学卒業後、スポーツ関連メーカーに就職。その時出会ったサプリメントメーカーの社長に大きな感銘を受け、その方を師事して転職し現在に至ります。

私が心を揺り動かされたのは、サプリメントで叶えることのできる可能性に気づいたこと、それはアスリート(運動競技者)をサポートするサプリメントの開発がきっかけでした。

アスリートは言ってみれば情熱の塊。その情熱がひしひしとこちらにも伝わってくる。彼らはサプリメントにも大きな期待を寄せてくれていて、私たちはそれにどれだけ応えられるかというところで勝負しています。この仕事を続ける中で、自分たちがサポートする選手が好成績を残してくれたり、選手たちが喜んでくれるくれることは何ものにも代え難いものがあります。

ところで、現在私が1番心配なのは「食の軽視」です。これは一般的にも言えることですが、スポーツの世界で一流アスリートを目指す人には由々しき事態で、是非改善してほしいところです。
アスリートの中でも競技種目によって、摂取する理想のメニューは細かく異なりますが、それ以前に食自体の内容にもっと意識を傾けて欲しいと思っています。
それにはまず私たちが日本人であるということを再認識することです。
欧米人と比べて我々の体は様々な点で異なります。身長など体格が違うことは一目瞭然ですが、筋肉の質も違います。また腸の長さも日本人は約4m長く、消化酵素の量も違います。つまり、日本人の体質にそぐわない食事をしていれば、自然と体調を崩すのが当然の結果なのです。
よく海外に出向いたアスリートが本来のコンディションを維持できず成績が残せなかったという事を耳にします。この要因として考えられるのはやはり食生活です。変化する食生活が大きく左右していると言えるでしょう。

まず食習慣を見直してみませんか?
カタカナで構成された食べ物、パン、ステーキ、ハンバーグ、スパゲッティーなどの摂取量を減らし、日本人が本来食べるべきもの、要するに「和食」を意識して摂ることが重要だと考えます。もし、それでも足りない栄養素があるならばサプリメントなどで補うというのが理想的だと思います。

勝つための要因に食生活の改善が含まれているのならば、率先して実践するアスリートは多くいると思いますが、一般の人たちも同様に食習慣は真剣に考えるべきだと思います。
特にこれからカラダを作っている最中の子供たちには実践してほしいと思います。
スポーツをする子供たちの中には筋肉、カラダ作りのためにプロテインをすすめられ、毎日たくさん飲んでいるという話もよく聞きますが、これもきちんとした指導のもとで摂取すべきです。プロテインをたくさん飲んだからといって筋肉が早くつくという発想は論外です。

先ず自分の体質にあった種類を見つけることが大切です。そして自分にはどれくらい足りていないのかを把握して摂取することが重要です。
昔はその季節にしか食べられない「旬のもの」がたくさんありました。しかし現代は春夏秋冬いつでも好きなものが食べられるように思いませんか?これは、趣向を満足させる点ではよかったかもしれませんが、食べ物そのものの力を弱くしていることを知ってほしいと思います。現に食品分析表の三訂版と五訂版で比較すると食物中の栄養成分量の低下がハッキリとわかります。

もう一度食べるべきもの、食べる時期、収穫される場所を改めて見直してみることが、本当の意味での健康への近道なのかもしれません。