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必須アミノ酸? 非必須アミノ酸? アミノ酸の種類とその特徴

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20160420

人間の身体全体の約2割を占めるタンパク質は、20種類の「アミノ酸」で構成されています。アミノ酸は、皮膚、毛髪、筋肉などの一部となるだけではなく、免疫システムやホルモンバランス、エネルギー代謝、脳・神経機能をはじめとした生命を維持する上で欠かせない機能の制御を司っており、不足すると身体にさまざまな不調を引き起こします。
アミノ酸は、食事で補うことができますが、不規則な食生活では摂取しきれないため注意が必要です。ここでは、アミノ酸の種類とその特徴を詳しく説明していきましょう。

アミノ酸の種類とその特徴

自然界に約500種類以上あるアミノ酸のうち、人間の身体に必要とされるアミノ酸は全部で20種類。これらのアミノ酸は、必須アミノ酸と準必須アミノ酸、非必須アミノ酸の3種類に分けることができます。以下に、それぞれの役割について説明します。

必須アミノ酸

タンパク質を構成するアミノ酸のうち、体内で合成することができないアミノ酸を必須アミノ酸と呼んでいます。必須アミノ酸は、全部で9種類あり、どれか1種類でも不足すると、骨や筋肉、血液などの生成がストップしてしまう恐れがあります。

準必須アミノ酸

準必須アミノ酸は、体内で合成されるものの、成長段階において合成量が不足しやすいアミノ酸を指します。特に、成長のスピードが早い乳幼児期は、食事から積極的に摂取しなければいけません。

非必須アミノ酸

体内で合成可能なアミノ酸を非必須アミノ酸と呼びます。ただし、その合成量は偏った食生活や不規則な生活リズム、加齢の影響により合成量が減少しやすいため、準必須アミノ酸と同様に食事からの摂取が欠かせません。

必須アミノ酸の種類

アミノ酸の中でも最も重要な9種類の必須アミノ酸には、以下のような働きがあります。

バリン

バリンは、筋肉の成長や運動能力を維持する上で中心的な役割を担う他、脳活動や情緒の安定に必要な成分の一つです。

ロイシン

ロイシンには、身体を動かすエネルギー源となる、グリコーゲンを作り出す肝臓の機能を向上させる重要な機能があります。最近では、バリンと同じく筋肉の合成を促進する成分HMBの元となるアミノ酸として注目されています。

イソロイシン

大脳から手足などの末端組織に指令を伝える機能に関わり、反射神経や判断能力などに影響を与える成分です。筋肉の成長や血液の流れを促進する働きもあります。

リジン

免疫システムに欠かせない抗体を生成する他、全身の代謝を促し疲労を回復させる作用をもたらします。また、カルシウムの吸収を助け骨を強くする働きがあります。

ヒスチジン

ヒスチジンは、体内に取り込まれるとヒスタミンに変化し脳神経系を養います。ヒスタミンは、食欲の調整や体脂肪の分解(燃焼)にも関わります。

メチオニン

肝機能を正常に保ち、動脈梗化などの生活習慣病を予防します。また、アレルギー症状やうつ状態を改善する働きがあることが分かっています。

スレオニン

消化管機能を促進させると同時に、肝臓に脂肪が蓄積することを予防する働きがあります。また、体内におけるコラーゲン合成にも関わっており、若々しさを保つ役割としても期待される成分です。

フェニルアラニン

ドーパミンやアドレナリンなどの神経伝達物質を作り出します。精神機能を調整し、心を落ち着かせたり、痛みを和らげたりする作用があります。

トリプトファン

精神を安定させ、うつ状態を予防する効果があるとされるセロトニンの生成に関わっています。トリプトファンが不足すると、集中力が低下したり、不眠症などの睡眠障害に陥りやすくなります。

タンパク質を構成する20種類のアミノ酸のうち、どれか1つでも不足すると、他のアミノ酸がうまく利用されなくなってしまいます。毎日の食事からバランスよくアミノ酸を摂取し、健やかな生活を送っていきましょう。

花粉症の人は必見! 夏~秋に舞う花粉の種類とその飛散時期

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花粉症と言えば、春先に飛散するスギ花粉、ヒノキ花粉などが知られていますが、夏の終わりから秋にかけて飛散する花粉にも注意が必要です。
風邪の症状と良く似ていることから、くしゃみ・鼻水の原因が花粉であることに気付かず見過ごしてしまうケースも少なくなく、対処が遅れると日常生活に支障を来たしてしまう恐れもあります。
重症化を防ぐためにも、花粉が飛散する時期や特徴的な症状を把握し、早い段階から適切に対処することが大切です。

夏から秋にかけて飛散する花粉の種類

春先の花粉症シーズンが過ぎているのにもかかわらず、くしゃみ・鼻水・目のかゆみなどの典型的な花粉症状が続いている場合は、夏から秋にかけて飛散する花粉によるアレルギー症状を疑います。この時期は、イネ科の植物から飛散する花粉が多く、春に飛散する花粉よりも症状が強く現れることもしばしばです。肌に直接触れれば湿疹や炎症(花粉皮膚炎)を起こす事もあります。

オオアワガエリ

オオアワガエリの花粉は、5月から8月頃に飛散します。空き地や道ばた、河川敷、畑など場所を選ばず繁殖し、数キロ以上飛散すると言われています。また、他の花粉と合体して飛散する特徴があるため症状が強く現れることもあります。

カモガヤ

5月から8月頃に飛散するカモガヤの花粉は、この時期に飛散する花粉の中で最も飛散量の多い花粉のひとつで、飛散距離も広範囲に渡ります。湿度の高い梅雨時期と重なれば飛散量も抑制されますが、この時期に空気が乾燥しやすい北海道などでは、カモガヤによる花粉症の発症率が高まります。

ブタクサ

鼻・目の症状に加え、メロンやスイカなどの果物を食べると口腔内に痛みや痒みを引き起こす口腔アレルギー症候群を併発するケースが多く見られる、ブタクサの花粉は、8月から10月頃に飛散します。ただ、花粉の飛散範囲はそれほど広くならず、早朝から午前中にまとめて飛散する傾向があります。

ヨモギ

ヨモギの花粉は、8月中旬から10月頃に飛散します。整肌作用や冷え性の改善などの効果がある一方で、アレルギー症状を引き起こす力はブタクサ以上と言われています。その飛散量も年々増加しており、ヨモギを原因とした花粉症に悩む患者数も増加傾向にあります。また、ブタクサと同様に、口腔アレルギー症候群を併発するケースが多いため注意しなければいけません。

スズメノテッポウ

スズメノテッポウの花粉は、早くて4月頃から飛散しはじめ、7月から8月頃までピークが続きます。幼い頃、スズメノテッポウで「草笛」を作って遊んだ後、くしゃみや鼻水が止まらなくなったという経験をした人も多いのではないでしょうか。高さが無く横に這って生えているのが特徴です。

カナムグラ

カナムグラの花粉は、8月下旬から10月頃に飛散します。繁殖力が強く、つる状の茎には無数のトゲが生えています。カナムグラによって花粉症にかかっている人は比較的少ない方ですが、アレルギー症状を引き起こす力は強力です。

夏から秋にかけて花粉を飛散させる草花は、春の草花に比べ背丈が低い分、花粉の飛散距離が短く広範囲に渡って飛散しにくいと言われています。その一方で、背の低い子供は花粉を浴びやすいため、発症のリスクが高まります。この時期の花粉は粒子が小さく、気管支喘息を悪化させる恐れもあるため、できるだけそばに近寄らせないようにしましょう。

花粉症対策になるお茶の種類とは?

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花粉が気になる時期になると、マスクと同時に各社からのアピールが増えるさまざまな種類の「お茶」。花粉症対策にお茶が良いとされる理由は何でしょう?また、どんな種類のお茶があって、どんな症状に効くのでしょうか?花粉症対策になるお茶について、まとめてご紹介します。

お茶が花粉症に効果的な理由

そもそも花粉症とは、植物の花粉によって引き起こされるアレルギー疾患のこと。
くしゃみ、鼻水、鼻づまりなど「アレルギー性鼻炎」の症状、目のかゆみ、涙、腫れなど「アレルギー性結膜炎」の症状がよく見られます。まれに喘息やアトピーの症状を引き起こすこともあります。ではどうして、花粉症にお茶が効くのでしょうか? 秘密は、お茶が豊富に含んでいる成分にありました。

抗ヒスタミン作用

花粉症のアレルギー症状は、主として「ヒスタミン」が神経を刺激することで起こります。お茶に含まれる「カテキン」などのポリフェノールは、過剰なヒスタミンの生成を抑えると言われます。

抗炎症作用

花粉症が発症すると、鼻や目の粘膜が炎症を起こします。お茶に含まれる「フラボノイド(茶ポリフェノール)」や「ビタミンC」は、炎症を和らげる働きをします。

免疫力アップ

アレルギー症状とは、免疫システムが正常に働かないことから起こる「誤作動」です。お茶に含まれる各種ポリフェノールには、免疫力を上げる作用があると言われています。

花粉症対策になるお茶の種類

抗ヒスタミン作用、抗炎症作用、免疫力アップが期待されるお茶。どんな種類のお茶を飲むと効果が高いのでしょう? 花粉症対策に人気の高いお茶をピックアップしました。

べにふうき茶

人によっては即効性が高いべにふうき茶は、「紅富貴」という種類の緑茶。本来は紅茶用の茶葉ですが、これを緑茶にするときわめて抗ヒスタミン力の強い「メチル化カテキン」をたっぷり含んだお茶になります。

ルイボスティー

ルイボスは南アフリカのミネラル豊富な土地に自生するマメ科の針葉低木。「奇跡のお茶」と呼ばれ、免疫力を高める「SOD(スーパーオキシドディスムターゼ)」という酵素を多く含みます。ノンカフェインなので、子供や妊婦にも安心です。

甜茶

甜茶は中国茶の中で「甘い味のするお茶」の総称。花粉症に効果が期待されるのは、甜茶の中でもバラ科のものです。バラ科の甜茶には、ヒスタミンの生成を抑えるとされる「GODポリフェノール」が豊富に含まれます。甜茶もノンカフェインです。

シソ茶

ソソに含まれる「ロズマリン酸」ポリフェノールは、抗アレルギー作用に優れています。また粘膜や皮膚を保護するβカロテンも含みます。ノンカフェインで苦みが無く、シソの香りには鎮静作用があり、リラックス効果も期待できます。

シジュウム茶

南アフリカ原産のシジュウムは、世界一「タンニン」を多く含む植物と称されます。「タンニン」は抗酸化作用と免疫力を高める作用を持ち、アレルギー症状に有効とされています。また、ビタミンA、ビタミンC、カルシウム、マグネシウム、鉄分、葉酸などミネラルも豊富です。

人によっては春が憂鬱になるほどの症状に悩まされる花粉症。お茶を毎日飲むことで穏やかに症状を改善できれば、これほどいいことはありません。上記の説明を参照に、自分の症状と相性のいいお茶を見つけてください。