Archive for 4月, 2015

偏食が原因で起こる病気とは?

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20150428

偏食とは、食べ物の好き嫌いが極端であるために、栄養が偏った食事を摂り続けることです。肉だけ、パンだけ、お菓子だけ……と、好きなものばかりを毎日食べ続けた結果、栄養バランスが崩れ健康を害してしまうことも多々あります。そんな偏食の原因や治し方について、今回はお話ししましょう。

偏食になる原因とは?

大人が偏食に陥る原因の多くは、子供時代の食生活にあります。最初に食べた時においしくなかった、親が偏食で自分も同じものばかり食べていた、食卓が楽しくなかった……など、過去のさまざまな出来事が、大人になってからの偏食に繋がるようです。特に乳幼児期の食育は、大人の偏食に大きく影響すると言われています。
中には、アレルギーで好きな食品が食べられず、代わりに食べていたものに執着する……というパターンも見受けられます。食生活はもちろん、その時々の心の状態も、偏食に大きな影響を及ぼすようです。
また、最近では偏食の原因として「新型栄養失調」が注目されています。これは、肉をあまり摂らず、野菜を始めとした粗食をメインにすることで、カロリーは足りているのに、たんぱく質を始めとした栄養素が足りていない状態を言います。肉を全く摂らない偏食から新型栄養失調になるパターンもあり、問題は深刻化しています。

偏食が招く恐ろしい病気とは?

偏食によって栄養のバランスが偏ると、さまざまな病気のリスクが上がります。例えば、脂肪の多い肉ばかりを食べ続けると中性脂肪が増えて動脈硬化を起こし、心筋梗塞や脳梗塞の可能性が。甘いケーキやチョコレートばかり食べる場合には、糖質の過剰摂取となって糖尿病のリスクが高まります。

前段でご紹介した「新型栄養失調」は、血液中のたんぱく質“アルブミン”が不足することで起こります。たんぱく質は筋肉や内臓などさまざまな組織を作る材料なので、不足したまま放置してしまうと身体機能を維持できなくなり、脳内出血や肺炎、貧血、骨折などを引き起こす可能性があります。

偏食を治すには?

偏食家は特定の食べ物を好んで執着する反面、食自体への興味を失っているケースが多いと言われています。食卓に可愛らしいランチョンマットを使用したり、嫌いな食べ物と好きな食べ物をミックスした料理を作ったりと工夫を凝らす、わざと空腹状態を作るといったことで、食への意識を変えることが重要です。
また偏食家の中には、不規則な生活で自律神経を乱したために、偏食が激しくなったという人もいます。早寝早起きや適度な運動を心がけ、規則正しい毎日を送ることで、偏食が改善される可能性もあります。

番外編~偏食で知られる有名人&偉人

世界を舞台に活躍するアスリートや、歴史に名を残す偉人の中にも、多くの偏食家が存在します。
例えば、元サッカー日本代表選手の中田英寿さんも野菜が苦手で、すり潰したジャガイモとトマトソースしか食べられず、「主食はスナック菓子」というほどの偏食家だったそうです。
世界的プロゴルファーのタイガー・ウッズ選手は、ハンバーガー好きなことで知られています。マイクロソフト創業者のビル・ゲイツさんもハンバーガー、特にマクドナルドのバーガーが大好きだそうです。
歴史上の人物では、芸術家レオナルド・ダ・ヴィンチ、哲学者ピタゴラスなどが徹底した菜食主義者として知られています。
体や脳を酷使する彼らが、足りない栄養分をどのように補って結果を残してきたのか、気になるところですね。

今回は、偏食が原因で起こる病気についてご紹介しました。偏食で知られる有名人は意外と多いものの、それが原因で病気になってしまっては元も子もありません。毎日仲の良い友人と食事を摂る、最愛の家族と摂る、といった工夫をすることで、楽しい時間にして偏食を改善していきましょう。

子供を丈夫な体にしたい! 虚弱体質の改善方法

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一般的に子供は大人よりも抵抗力が弱く、さまざまな病気にかかりやすいと言われています。しかし、特に病気が見当たらないのに、日頃から熱を出しやすかったり、お腹を壊しやすかったりといった症状が抜けない場合、それはもしかすると「虚弱体質」かもしれません。子供を丈夫な体にするには、どのようにしたら良いのでしょうか? ここでは虚弱体質の基礎知識と、虚弱体質にならないための食事についてお伝えします。

こんな症状が出ている子供は虚弱体質?

季節の変わり目に風邪を引く、体力がなくてすぐに熱を出す、お腹を壊しやすい……。
そんな症状にたびたび見舞われ、かつ治りにくい子供は、虚弱体質かもしれません。
また、こうした風邪や熱、下痢などのために、虚弱体質の子供の多くはやせ気味で顔色が悪く、疲れやすい傾向にあります。
ただ、上記のような症状が続いても必ず虚弱体質であるとは限らず、また、何らかの病気が疑われる場合もあります。子供の体調や外見が気になったら、早めに医師に相談しましょう。

虚弱体質になる子供の特徴は?

虚弱体質になってしまう子供には、いくつかの共通した特徴が見られます。代表的なものをいくつかご紹介しましょう。

・食が細い

食べることへの興味が薄い、胃腸の働きが悪い、といった理由で食事の量が少なくなっている状態です。食が細いと、毎日の生活や成長に十分な栄養量を摂れないため、アクティブに動くことができません。

・体温が低い

子供は大人よりも平熱が高く、平均で36~37℃にもなると言われています。もし子供の平熱が35℃台であれば、「低体温」の可能性が考えられ、低体温になると代謝や血行が悪くなり、免疫力が下がることもあります。

・神経過敏

些細なことを気に掛け、ストレスをためやすい状態です。ストレスから腹痛や下痢を起こす子供も少なくありません。

上記はあくまで特徴のひとつであり、該当する子供が必ず虚弱体質になるというわけではありません。また、改善することで虚弱体質になるリスクを下げることもできます。

なぜ虚弱体質になってしまうのか?

西洋医学には「虚弱体質」という病名はありません。つまり“病気”ではないため、明確な原因を示すことは難しいのですが、原因と考えられているものが2つあります。
1つ目は「遺伝的要素」。両親や父母のどちらかが虚弱体質だと、子供が受け継ぐ可能性があります。これを医学的に改善するのは非常に困難です。
もう1つは「生活習慣」です。具体的には、過度な偏食などによる食生活の乱れ、不規則な生活リズム、運動不足などが挙げられます。必要な栄養素や睡眠時間、運動量などが不足し続けると、私たちの体にはさまざまな異変が起こります。そのひとつが虚弱体質なのです。

虚弱体質にならない丈夫な体を作る食事

子供たちを虚弱体質にしないために、最も注意したいのが食生活。栄養バランスの良い食事を心掛けるのはもちろんのこと、以下のような食材は、特に意識して積極的に摂りたいものです。

・発酵食品

ヨーグルトや納豆などの発酵食品は腸内の環境を整え、免疫力を高める効果が期待できます。

・豚肉

疲労回復に効くと言われるビタミンB1がたっぷり。レバーには発育促進に必要なビタミンB6と、貧血を防ぐビタミンB12を含みます。

・山芋

疲労回復や免疫力アップに効果的。また、山芋に含まれた消化酵素が消化を促進し、胃腸の働きも助けてくれると言われています。

・生姜

体を温める食材です。血行を促進させ、取り込んだ栄養素を全身に行き渡らせます。

一般的に虚弱体質は、成長するにつれて改善されると言われています。しかし、幼少期に運動会などのイベントを楽しめずに過ごした記憶は、大人になっても消えることはありません。子供たちの丈夫な体、そして健やかな未来のために、生活習慣を変えることから始めていきましょう。

コレステロールを下げるには?改善方法をご紹介

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「コレステロール=悪いもの」というイメージを持つ人は少なくありません。確かにコレステロールは、動脈硬化を引き起こす原因となることがありますが、同時に私たちの体にとって、重要な役割も担っているのです。知っているようで知らない、コレステロールについて少しお話ししてみましょう。

コレステロールの基礎知識

コレステロールは細胞膜の成分であり、筋肉を作るための原料でもある「脂質」の一種です。私たちの生命活動を支える、重要な役割を果たしています。また、コレステロールには「悪玉コレステロール(LDL)」と、「善玉コレステロール(HDL)」があり、それぞれが異なる働きをしています。
悪玉コレステロール(LDL)の役割は、血流に乗って体中に必要なコレステロールを供給することですが、供給しすぎると血管の内壁にへばりついて動脈硬化を招き、それが心筋梗塞や狭心症、脳梗塞などを引き起こす可能性があります。これが、「悪玉」とい呼ばれるゆえんです。
一方、善玉コレステロール(HDL)は、体内に蓄積されたコレステロールを肝臓へ戻す働きをしています。体に悪影響を与えるコレステロールを回収することは、動脈硬化の予防にも繋がります。LDLとHDLが体内にバランスよく存在している状態が理想的です。
しかし、中性脂肪が増えると、体に悪さをするLDLが増加し、HDLが減少しやすくなってしまいます。血液検査ではそれぞれの数値や比率はもちろん、中性脂肪の数値にも注目しましょう。

毎日の食事でコレステロールを下げよう

コレステロールを下げるには、毎日の食事を見直すことが大切です。悪玉コレステロール(LDL)を減らし、善玉コレステロール(HDL)を増やしてくれる、頼もしい食品をまとめてみました。

・海藻
わかめや昆布に含まれるアルギン酸には腸内のLDLを排出する働きがあります。

・イワシ
イワシの脂に多く含まれるドコサヘキサエン酸(DHA)とエイコサペンタエン酸(EPA)がLDLを減らしてくれます。

・大豆&大豆製品
大豆に含まれるたんぱく質が血液中のLDLを減らします。また、大豆に含まれるサポニンは、動脈硬化の原因となる過酸化脂質をできにくくします。

・オリーブ油
オリーブ油の主成分であるオレイン酸(一価不飽和脂肪酸)は、LDLを減らす効果が期待できます。

コレステロールを多く含む食品とは?

コレステロール値が気になる人は、コレステロールを多く含む食品を知り、それを控えることが大切です。コレステロールを多く含む食品には以下のようなものがあります。

・たまご
・レバー
・魚卵(すじこ、いくら、たらこ など)
・いか
・エビ
・タコ
・マヨネーズ

このほか、「飽和脂肪酸」を含んだ食品にも要注意! 飽和脂肪酸は悪玉コレステロール(LDL)だけでなく、中性脂肪も増やしてしまいます。牛肉、フォアグラ、鶏肉の皮、また生クリームやチーズなどの乳製品にも含まれるので、食べ過ぎないよう心掛けたいですね。

定期的な運動でコレステロールを改善

コレステロール値を下げたい人におすすめなのが「有酸素運動」です。有酸素運動とは、呼吸によってたくさんの酸素を体内に取り入れながら、全身の筋肉を動かし続ける運動のこと。ジョギングやウォーキング、水泳、エアロビクスなどが代表的なものです。
有酸素運動を行うと、まず悪玉コレステロール(LDL)を増やす中性脂肪が燃焼し、善玉コレステロール(HDL)が増加して、やがてLDLが減少していくのです。
HDLを効果的に増やすには、1回30分以上、1週間に1~2時間程度の有酸素運動を続けることが必要と言われています。日頃から運動不足の人は、簡単なウォーキングなど無理のない運動から始め、徐々に体を慣らしていくことをおすすめします。

コレステロールの摂取に関する新しい意見も

2015年にアメリカ政府の「食生活ガイドライン諮問委員会」は、血中に含まれるコレステロールと、食事で摂取するコレステロールには特段因果関係がないと発表しました。そのため、コレステロールの過剰摂取を懸念する必要はないとしています。これは、これまで食生活ガイドライン諮問委員会が出してきたガイドラインとは異なる内容のため、世間を騒がせました。しかし、これはあくまでもコレステロールが正常値の人の場合のみだと考えると良いでしょう。そもそも正常なコレステロール値の人は、ある一定量以上はコレステロールが吸収されない仕組みになっています。ですが、コレステロール値が高い人はコレステロールを溜めやすい傾向があるため、食事から摂るコレステロールの量を減らすことは意味があると言われています。

アメリカ政府の見解も今年に入って出されたばかりであるため、コレステロールの摂取に関する問題は、議論の余地があります。自分の現在のコレステロール値をきちんと把握した上で、適切な食事を摂るようにしてください。

子供の成長期について知る!

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小学生、中学生の子供は、少し会っていない間に急に背が伸びていたり、体つきが大人に近くなってきたりし、その成長に驚かされることもしばしばでしょう。この時期を一般的に「成長期」と呼び、その間の生活習慣が身長に大きく関わると言われています。ここでは、成長期とはなにか、身長を伸ばすためにはどのような食生活が大事か、について紹介しましょう。

成長期とはなにか?

思春期を迎えた後の3~4年間、急激に身長が伸びる時期を成長期と呼びます。男子の場合は中学生から高校生頃、女子の場合は小学生高学年から中学生くらいまでというのが一般的です。医学的には、骨に骨端線が残っている期間が成長期とされています。年齢で言うと、男性は17歳から18歳くらい、女性は15歳から16歳くらいまでです。

成長期を過ぎると身長は伸びない?

成長期の子供は、男子で20~32cm、女子で12~25cm程度身長が伸びると言われています。骨と骨とをつなぎ合わせている軟骨・骨端線が成長ホルモンの影響を受け活性化され、成長していることで、この間は身長が伸び続けるのです。
しかし、骨端線が固くなってしまうと、身長の伸びもストップします。これに伴い成長期も終わり、身長を伸ばすことは望めなくなるのです。ただ、成長期を過ぎ大人になってから身長が伸びたという人もいますし、そのようなエクササイズも研究されています。容易なことではありませんが、可能性が全くない、というわけではないでしょう。

成長期を長く持続させる方法

身長をできるだけ伸ばすには、成長期を持続させることが必要になってきます。そのために、思春期を遅らせる方法をお教えしましょう。
思春期を早めてしまう要因の一つに、睡眠不足があると言われています。欧米と比べると、日本の子供は夜中にゲームなどをして夜更かしをするため、睡眠不足になっているケースが多く、それが思春期を早めてしまっているという説も。また、栄養の摂りすぎによる肥満も思春期を早めてしまうと言われています。思春期を早めないためには、充分な睡眠と栄養バランスの取れた食事が大切なのです。

成長期に食べさせたい食品は?

成長期にグングン身長を伸ばすためには、成長ホルモンの分泌を促し、骨端線を活性化させることが大切です。そのために必要な栄養素は、タンパク質や亜鉛、カルシウム、マグネシウム。タンパク質を多く含む肉類や魚介類、大豆製品、卵、牛乳、亜鉛を多く含む牡蠣や豚もも肉、納豆、和牛もも肉、豚レバー、カルシウムを多く含む乳製品や野菜、海産物や大豆製品、マグネシウムを多く含むホウレンソウや魚介類、海藻、ナッツ類などをバランスよく食べさせましょう。

大人になってから身長を伸ばすのは、困難です。大事なのは、骨端線が固くなる前の成長期に必要な栄養素をバランスよく摂ること。また、思春期を早めないためにも、睡眠不足や栄養過剰にならない生活をさせることを心がけてください。難しく考えず、健康的で規則正しい生活習慣を身に付けることで、必然的に身長によい影響を与えることができるでしょう。