Archive for 12月, 2020

フルマラソンを攻略するための栄養摂取~当日編~

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レース当日に摂取した栄養はレース中にほぼ使われない?

さて、前回はレース前日までの栄養摂取について書いてきましたが、今回はレース当日の栄養摂取についてです。

走るために利用するエネルギーを枯渇させないために「レース当日は、何を食べればいいですか?」
というご質問をよくいただきますが、私はズバリこう考えています。

「レース当日に摂取した栄養はレース中にほぼ使われない」

フルマラソンを約2時間〜2時間半で完走するようなトップクラスのエリートランナーやスーパー市民ランナーは、当日摂取したものがレースの間に消化吸収され、エネルギーとして利用されているか?

これは様々な研究があるにしても、まだハッキリと答えられる人はいないと思います。
完走に4時間以上かかるようなランナーなら、ちゃんとエネルギー利用が起こっているかもしれません。

レース当日の栄養摂取ポイント


レース当日のエネルギー摂取については先に書いたように脳にエネルギー不足を察知させないよう騙すための栄養摂取が必要になってきます。

  1. レースの4時間前には食事を終える
  2. マルトデキストリン+フルクトース(果糖)が多く含まれたエナジージェルを選ぶ
  3. 消化管への負担を考慮し水分と一緒に20〜30分程度かけて少しずつ摂取するイメージ

1.については、胃内に食べた物が残ったままレースを進めることは、胃の不快感や腹痛を引き起こすリスクを高めます。またサプリメントやエナジージェルの胃内通過時間を遅らせることに繋がるのでお腹の中はなるべく整理整頓しておくべきでしょう。

2.については、人間の身体では1時間あたりの糖質酸化速度(糖質のエネルギー利用)がおおよそ決まっており、かつては1時間あたり約60g(240kcal)程度と言われていました。

糖質酸化速度の組み合わせを考える

現在ではマルトデキストリン(グルコース同様消化吸収の速いデンプンを更に分解させた糖質)やグルコース+フルクトース(果糖)と言った糖輸送担体の違う2種類の糖質混合液を摂取することにより約90g(360kcal)程度が人間の1時間あたりの糖質酸化速度のピークと言われています(ちなみに グルコース2:1フルクトース の割合が望ましいとこのと)

食品表示の原材料欄は、使用量が多い材料順に表示されているので、例えばマルトデキストリンが1番目、フルクトースが2番目〜といったように表示されているものを選ぶといいでしょう。

3.については、脳にちゃんと栄養摂取しているというアピールだと私は思っています(笑)
実際マウスリンスといって甘味がついた液体を口に含み飲み込まず吐き出すという方法でパフォーマンス発揮時間の延長が起きるという研究もあるくらい脳への糖質摂取アピールは必要だと考えています。

エナジージェル等はどうしても少量高濃度のものが主なため浸透圧が高く胃内の滞留時間が長くなり浸透圧性の腹痛も起きやすいです。ですので水分と一緒に少しずつ摂取することにより、リスクを減らしましょう(飲み過ぎると胃がチャポチャポするので注意)。

細胞内の水分量で差がつく

水分補給は前日からのローディングもしくはレース2時間前からのこまめな摂取をおすすめします。ポイントはエネルギー補給ではなく、脱水を避けるために水分を細胞内に貯めるイメージで行いましょう。(特に空気が乾燥する冬こそ忘れがちなので要注意)

とここまで長々と書いてきましたがフルマラソンを走るのに重要なのは脂質(体脂肪)をエネルギーにして走る能力と適切なペース設定(ペース設定ができないとどれだけ糖質摂取しても失速します)が必要です。

そのベースがあった上で糖質貯蔵を高めてレース中にも利用できれば更なる高いパフォーマンスとして発揮されるでしょう。

この記事を書いたライター
安田 裕輔 管理栄養士 / 健康運動指導士 / Best Performance サポーター
病院勤務を経て、現在はメディカルフィットネス施設で栄養相談・指導を行いながら、自身では陸上長距離を嗜んでいる。自己ベスト:ハーフマラソン1時間25分、フルマラソン2時間59分

あなたは染める?染めない?

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白髪は染めたほうが良い?染めないほうが良い?

数年前から、1本2本とチラチラ目立つようになってきた白髪。
それがこの数年でずいぶん増えてきた気がすると思っている人も多いのでは・・・。

白髪は、染めた方がいいのか・・・、それとも染めない方がいいのか・・・。
もうすでに染めている方も多くいらっしゃるとは思いますが、髪を染めることのハードルが高いと感じている方からのご相談もよくいただきます。

仕事柄、ファッションに関して自由な方は、髪の色の振り幅も多く、明るく染めたり、金髪にしたりと気にせず髪の色を楽しめるので全く問題ありませんが、スーツを着て会社に勤めているような方の場合は多少制限があるのではないでしょうか。

実年齢よりも上に見られたくない

白髪が少しあるだけでも年齢的に上に見られがちです。
そして白髪の量が多いと、より実年齢より上に見られてしまいます。

スーツ姿で茶色い髪は、年齢的に何か頑張っているように見られてしまうのでは?と考えたり、真っ黒にするのも何だか重く感じて変な気がする・・・と悩ましいところです。

また、最近は結婚する年齢も上がっているので、お子さんがまだ小さい方はできれば実年齢より上に見えないように髪を染めておきたいと思うこともあるのでは。

しかし、そのように染めるという決心をした場合、「黒く染める?」それとも「茶色に染める?」ということでまず悩みますよね。

おすすめのカラー

カラーには、色々な種類があるのをご存知ですか。

・地肌から染めるアルカリカラー(酸化染料)
色の振り幅があり、明るくも、暗くも、バリエーションは豊富髪にダメージがある。
肌が弱い人には不向き。

・地肌から付けないヘアマニキュア(酸性カラー)
自分の髪の色は変わらず、白髪だけに色がつく。ダメージは全く無く、肌の弱い人でも大丈夫。
色の幅は狭く、明るくはならない。

これ以外にも種類がありますが、大きくはこの2つで選ぶ事ができます。

ズバリ!おすすめは

ヘアマニキュアがおすすめです。

そして色はグレーで。

マニキュアは、施術時間も普通に髪を染めるよりも短時間で、染まり方も自然に仕上がります。
1ヶ月くらいで徐々に色落ちしていくので、色の抜け方も自然です。

さらに、ヘアマニキュアは白髪をぼかすような効果があります。黒の中の白はコントラストがはっきりして目立ちますが、黒の中のグレーはぼけます。そんな識的効果があります。(図1、2参照)

染めたところと伸びてきたところがくっきりしないので、やめたいと思ったらすぐにやめられるのもおすすめのポイント。
年齢を重ねると髪の毛が細くコシがなくなってくるものですが、ヘアマニキュアは、髪にハリを出してスタイリングのしやすい髪にしてくれます。

スーツを着る仕事だから白髪は染められないと思わずに、今回おすすめしたヘアマニュキュアで髪色を自然に変えてみることをおすすめします。
ぜひ一度試してみてください。

この記事を書いたライター
近藤 澄代 ヘアー&メイク:美容師 / メンタルケア心理カウンセラー / Best Performance サポーター
多くの有名アーティスト・タレントのヘア&メイクを担当。髪の事、皮膚の事、メイクの事を常に研究し、オリジナルのオーガニックシャンプーやコンディショナー、化粧水、頭皮美容液、まつ毛美容液、開発プロデュースもてがけている。YouTubeチャンネル「50のみかた」では、40代・50代の皆さんに役立つおしゃれ情報を発信中!是非ご覧ください。